看護師から別の仕事を考えるとき、どんな仕事が思い浮かびますか?
学校の保健室、企業の医務室での仕事など..でしょうか? 最近ではシニア向けマンションなども増えてきて、マンション専属のナース求人等もみかけますね。
実は病院以外でもナースの活躍できる場はたくさん。あなたの働くフィールドを広げるだけで仕事のチャンスはいろんなところにありますよ。
看護師資格を活かして別の仕事がしたい!そんなあなたへ
今回は、看護師の資格活かせる「フィールドナースの仕事」を紹介しながら、資格活かしてあなたに合う職種をみつける秘訣をお伝えしていきますね。
Contents
看護師から別の仕事へ フィールドナースって?
フィールドナース?聞きなれ言葉かもしれませんね。フィールドナースとは、医療機器メーカーで新開発された医療機器などの紹介説明に関わる看護師のことです。
他にもその役割の違いで「クリニカルスペシャリスト」などの名称で呼ばれています。フィールドナースに代表されるような、看護師経験の活きる仕事のニーズは、高まっています。
自社製品の医療機関に対する営業が主な活動。MRに同行して、病院・施設・学会・展示会などへ出向き医療機器の紹介・説明業務に携わります。医師や看護師などの医療者に対して、専門的な情報の提供を行う仕事です。
看護師資格が活かす仕事とはいえ、病院での看護師とは全く違うアプローチでの仕事ですね。その仕事内容をみてみましょう。
《仕事内容》
- 勉強会による情報提供、セミナー開催等による啓蒙活動
- 販売におけるサポート、営業計画の立案
- 自社製品の取扱い説明、操作方法のデモンストレーション
- 納品時、スタッフへの操作トレーニング
- 手術等の立ち会いサポート
- 納品後のアフターフォロー、トラブルシューティング、他
フィールドナースその特性は?
医療現場への啓蒙の役割を担うので、より効果的な治療へ向けて常に医療や医療器械の最新の情報を吸収し、医療機関をサポートしていく姿勢が必要。多くの人と接するため、コミュニケーション能力が活かせる仕事でもあります。
◆こんな人におすすめ
これまでの臨床経験、培った知識を活かし企業で働きたい人/人の前で話したり人に何かを教えるのが得意な人/製品を広めていきていという熱意をもち全国の出張で飛び回れるような人
資格を活かしてあなたに合う職種をみつけるには、仕事の内容や働き方を知った上で、このような特性を持ち合わせるか?「向いている、興味・関心がよせられる」と感じるか?がポイントです。
資格活かして仕事したい!企業で仕事する
看護師の資格を活かせば、憧れのOLのような「デスクワーク中心の仕事」も可能。ここでは看護師資格でできる代表的な企業での仕事を紹介します。
《資格活かして企業で仕事する 3つの職場》
企業の医務室で仕事する
産業看護師とは企業などの医務室で働く看護師のことです。
社員の健康管理と健康相談などに応じます。病院ではないので、急変もなければ、通常は医療行為もありません。企業内でのデータ処理などデスクワークが中心になります。
命に関わることへの重圧や医療ミスの怖さに、続ける難しさを感じていた人にとって働きやすいといえるでしょう。
社員に相談をもちかけられることも多いので、大勢の人を対象にコミュニケーションをとることに興味を持て、人の心理や行動に関心ある人にやりがいを感じられる仕事です。
製薬会社で仕事する
病院で働いていると治験コーディネーターの方が来て、治験(薬の臨床試験)の説明があったりしますね。
病院への治験実施の説明と治験における患者さんの管理など、製薬会社と病院の調整役となるのが「治験コーディネーター」の役割です。
治験の際の注射や点滴といった医療行為は、病院勤務の看護師担当なので、治験コーディネーターは直接の医療行為を必要としません。看護技術より、コミュニケーション能力や事務処理能力が問われます。
病院での仕事よりも、より多く色々な人との交流があります。また、常に新しい情報に触れ、医学的知識も必要な仕事です。
医療機器メーカーで仕事する
MR(medical representative)とは製薬会社や医療機器メーカーに就職し、病院などに営業する仕事、医薬情報担当者のことを指します。
仕事内容は病院に出向き薬の説明、ドクターへの接待・勉強会の準備等。
先のフィールドナースの仕事も担当営業やMRと同行する、医療機器メーカーでの勤務になります。
看護師としての医療経験は、カルテが読める、医療に関する知識があるということから医療機器メーカーでのニーズが高く、採用に優遇されます。
このように、医療に関連した企業には看護師の経験やスキルを優遇する仕事があります。
資格を活かして 合う仕事みつけるには?
別の仕事をする上でも、看護師の経験が活きる場面があります。 看護師として身についた観察力や傾聴スキルなどはどの職場でも役立つでしょう。他にもあなたのもつ特性があるはずです。
看護師の資格活かして、あなたに合う仕事みつけるには・・
看護師として仕事する中で得意だったことや、あなたの興味あるもの、関心の持てるものを振り返ってみてください。看護師もいろいろ。得意とする分野も違えば興味も違いますよね。
あなたの持つ特色を看護師の経験にプラスして考えると、合う仕事がみえてきます。
例えば・・
→製薬会社での治験コーディネーターや臨床開発モニターの仕事など
私は新しい機械がや新しいものが好き。医療機器はすぐに試してみたくなる。細かい設定なども苦にならない。人に説明したりするのも得意。
→医療機器メーカーでのフィールドナースやクリニカルコーディネーター
私は人と話すのも好きかな。相談にのるの得意だし。デスクワークは全然苦にならない。データをまとめたり情報処理するのも好き!
→企業の医務室や学校の保健室、コールセンター、での相談業務を伴う仕事
といった色々な働き方が見えてきます。日々変わりゆく医療や健康に関する情報を目にすることで看護師資格が活用できそうな場面がみえてきます。看護師の資格は絶対ではないけれど、あれば優遇される仕事はたくさんあるのです。
気になるのは、どうやって探すかです。
普段、自分から “どういう仕事があるかアンテナをたてて置く” のが一番大事。別の仕事での転職を考える場合、合わせて民間の転職サイトの利用もおすすめします。
病院以外の看護師求人は非公開の場合が多いので、直接の情報が入る転職サイトへ登録しておくのがベストです。
おわりに
企業で働く経験のある看護師の意見として多いのは、「プライベートの時間が充実する」、「看護師でしか経験できないやりがいもある」ということだそう。
一度離れてみたからこそ見える、看護師の良さというものもあるのですよね。
でも心にとめておきたいのは、病気の人を看護するだけが看護師の仕事ではないということ。看護師の仕事をする上で、どうしても解決のつかない悩みを無理に抱えることもないのです。
学んだ看護の知識や経験をどう活かすかは人それぞれ。専門職だからといって従来の枠の中におさまる必要はなく、専門に徹する働き方もあればその専門性を活かす選択もあります。
転職は、長い目で見て “これからの私的人生” を考えながら決めてもいいのでは? 転換していける看護師の仕事、次の仕事が一生の仕事と思いつめる必要もないのです。もしかしたらそれが、あなたが望む次の道への踏み台になるかもしれません。
転職は人生の冒険みたいなもの。あなたの好きなことから始めてみる、そういう選択があってもいいですよね。