看護師として英語を活かすチャンス、オリンピックの医療ボランティア。その活動内容が、2018年の6月に発表されました。
この、英語を活かして活動するまたとないチャンス。これからの英語を活かした働き方のヒントになるかもしれませんね。
ではその医療ボランティアの活動内容をみてみましょう。
Contents
看護師として英語活かす働き方 オリンピック医療ボランティア
東京都が正式に発表した、「東京オリンピック・パラリンピックの都市ボランティアの募集要項」。
会場案内やアテンド、運営サポートなどの9分野で、合計8万人のボランティアの募集です。
医療ボランティアは、そのヘルスケアの分野になります。活動の内容は以下の通り。
- 観客やオリンピック・パラリンピック関係者等に急病人やけが人が出た場合に、「ファーストレスポンダー」として速やかに対応する
- 選手にけが人が出た場合、医務室への搬送サポートを行う
- 競技を終えた選手に対して、ドーピング検査員が検査を実施する際のサポートを行う
■応募期間は2018 年9月中旬~12 月上旬、人数目安 4,000~6,000
■ボランティアの活動時間は、休憩や待機時間を含み1日8時間程度、活動期間は10日以上を基本。競技スケジュールや活動内容・場所などによって、10日を下回る場合もあり。連続勤務については基本的に5日以内
ボランティアなので、無償での活動になりますが、滞在先から会場までの交通費については、商品券などでの提供が予定されています。
以上は大会ボランティアで、運営に直接関わり、積極的に大会を盛り上げる役割を担います。もう少し気軽に参加したい時は、競技会場所在の自治体が募集で、国内外からの旅行者に対する観光・交通案内や競技会場における観客への案内等を行う「都市ボランティア」もあります。
看護師の英語を活かす ボランティア以外の参加は?
- 競技会場や選手村での医療チームスタッフとしての活動
- オリンピック病院での看護師としての活動
- 大会ボランティアとしての医療サポート
①.②.については、東京都看護協会などの関連団体、都立病院、大学病院などの医療機関の協力のもと、必要な人員の募集・選定。
③は、選手や大会関係者受け入れ先となる指定の病院での活動。オリンピック病院は以下の通り。
虎の門病院(港区)
東京医科歯科大学医学部付属病院(文京区)
都立墨東病院(墨田区)
都立広尾病院(渋谷区)
日本医科大学付属病院(文京区)
東京国際医療研究センター(新宿区)
都立多摩総合医療センター(府中市)
国立病院機構埼玉病院(和光市)
埼玉医科大学国際医療センター(日高市)
総合的な診療科を持つ大学病院や公立病院が選ばれていますが、この他、競技会場近隣での協力病院も指定される予定。外国人向けの問診システムの運用など、オリンピック・パラリンピックを見据えた受入れ態勢が整えられています。
開催時に協力体制のある病院に勤務していれば看護師として参加できる可能性があるということになりますね。
看護師 英語の必要性 どんな働き方がある?
英語をを使う仕事は、「外国人の多く来院する医療機関」、もしくは、「看護師の経験を活かしつつ病院以外」で働く方法の二つ。
病院の外にも目を向けると、英語を使って看護師の経験も活かせる働き方は広がります。主に以下の働き方があります。
≪診療機関での働き方≫
- 外国人患者に積極的に開かれている病院
- 外国人が多く居住または勤務する地域の病院やクリニック
- 渡航を目的とした人対象のトラベルクリニック
- 外国人受け入れにオープンな人間ドッグなどの健診機関
- 外国人受け入れ可能な美容専門の医療機関
≪病院外での働き方≫
- インターナショナルスクール、留学生受入れる大学など
- 医療機器メーカー(開発機械や医療器具に関わる仕事)
- 製薬会社(新薬の治験に関する仕事)
- 空港やホテル、外資系商社の医務室勤務
- 空港の検疫所(入国時の感染症に対する検疫)
- 商船での仕事(シップナース)
- 海外ボランティア活動
探せば、色々とあるもの。ですが一般病院での看護師需要に比べると、採用枠が少なく希少な仕事です。こんな働き方があるなと知った上で、興味のある分野に、いつもアンテナをたてておくとよいでしょう。
英語を活かす仕事を探し方
訪日外国人の増加で医療機関での英語の必要性は増すばかり。でも実際の仕事探しは、一般の看護師の仕事と比べてどうなのでしょうか?
≪私の仕事探し一コマ≫
英語を活かす仕事探しをして感じたことは、英語を話せる看護師のニーズはあるけれども、採用の優先順位は高くないということです。
診療機関は外国人患者の受け入れを表記する積極的な病院と、受入れはできる又はしない病院の二分化の傾向があります。
後者のような、英語が「あってもいいがなくても困らない状況」の所が多いので実際の採用の優先度はそれ程高くないのです。
ですが、面接を受けて感じたことは、英語が話せることは確実にプラスにとられるということ。
あなたの強みのひとつと考えれば、実地での英語を通した経験、英語を通して得たものもプラスにして!更なる強みにしていけますよ。
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仕事探しは情報とタイミング次第。英語を活かす仕事を探したいのであれば、希望に合う仕事の情報提供をしてくれる民間の転職サイトに登録しておくのがベスト。英語を活かせる職場を病院に限らず幅広い視野でみてみるといいでしょう。
❙求人をリサーチすることから色いろな働き方を知り、あなたの興味から英語を活かす働き方を考えてみて下さいね。
おわりに
世界中の人が集まって繰り広げられるオリンピック、実際にその輪の中で活動を通した経験は、英語の力だけでない “もっと大切なのもの” を感じさせてくれるはずです。
今はまだ、言葉が第一の壁となっている多くの医療機関。異国での不安を抱える外国人への対応力までには、中々考えが及びません。
将来的には世界的なグローバル化、多国籍共生の考えが広まっています。
近い将来には、グローバルな感覚を持った看護師が、英語を活かして医療アドバイザーとしての役割をも担う時がくるのではないでしょうか。