退職したら税金に保険の徴収にびっくりしてしまったり。
辞めて次へ向かおうとしている時にお金のことで戸惑ってはいられませんよね。
暮らしに直結するお金です。
退職した時に入る収入と必要になるお金、税金とお金のこと。退職したケースをしっかりシュミレーションしておくことが大切。
そうすれば、きっと安心して退職後の時間を過ごせますよ。
意外と知らないお金と退職のこと
保険や税金のこと。病院といった組織に所属してれば、自動で毎月給与から天引きされ、何も心配することはありませんね。
退職してはじめて、ほんと会社ってありがたかったな~と感じるものです。退職する=組織を離れると個人で処理することになるわけですが、本来自分のことなので当たり前のこと。さっとすませてしまいましょう!
退職に関わるお金と保険・税金について、辞めて入ってくるお金と出ていくお金をみながら、そのポイントをお伝えしていきますね。
看護師 辞めるとき必要になるお金
出ていくお金についてみてみましょう。
《退職時の主な出費》
- 住民税
- 国民年金保険料
- 健康保険料
■住民税
住民税は前年の給与所得に対して課税される税金。前年度の給与所得により今年度の支払い額がきまります。つまり住民税というのは、「後払い税の税金」。
会社での天引き「特別徴収」から個人で支払う「普通徴収」に税金納付の方法が変わり、毎月の天引きから年一括または4回の支払いへ。
毎月天引きの住民税は、ほぼ全国一律、「課税所得の約10%(市町村民税6%+道府県民税4%)」です。
《退職後の住民税の支払い》
退職前に住民税を①一括納入するなど、支払い方法の変更を勤務先に依頼したり、次の勤務先が決まっている場合には、②特別徴収の継続が退職前後の勤務先との調整により可。そのまま退職や転職すると、③普通徴収に切り替わり納税通知書が送られてきます。
住民税は前年度の収入に応じた徴収。退職して無収入での徴収となると負担額は大きく感じますよね。思わぬ出費とならないようにように、事前に①~③の支払い方法を確認しておくと安心です。
■国民年金保険
会社で加入の厚生年金から個人加入の国民年金に切り替えなくてはいけません。
加入が遅れると、必ず徴収の催促が来ます。未加入の期間があると将来の年金支給に関係してくるので、退職したら必ず切り替えの手続きが必要です。
厚生年金の脱退手続きは勤務先が行いますが、国民年金の加入手続きは個人で行います。国手続きは、厚生年金・共済年金をやめた日(退職日の翌日)からに行うことになっています。
将来の年金の受給額が減ったり、万一のときの障害基礎年金や遺族基礎年金が受給できないといったリスクが生じます。退職後、国民年金に加入せず、次の就職先での社会保険に加入すると、国民年金未加入の期間につき、日本年金機構から納付書が送られてきます。
国民年金への加入手続き | |
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手続き場所 | 居住の市区町村役所・国民年金担当課 |
必要なもの |
■退職年月日のわかるもの(退職証明、離職票など) ■本人確認書類(運転免許所、パスポートなど) *本人が窓口手続きする場合の必ず必要な3点です。詳しくは担当窓口でご確認ください。 |
年金制度は一日でも未加入期間があってはいけないしくみ。退職後一日も空けずに再就職した場合は国民年金への切り替えは不要ですが、そうでない限りは必ず必要です。
■国民健康保険
退職後は国民年金の切り替えと同様に、健康保険の切り替えも必要です。
退職した後は①「国民健康保険」、②「健康保険の任意継続」、③親族が加入する社会保険(被扶養者となる「被扶養者異動届」の手続きが必要)のいずれかへ加入。
②の任意継続に切り替える為には、在職中の社会保険加入期間が2カ月以上、退職日から20日以内と限られており期日は厳守。
選択は保険料比較になるのですが、迷うのであれば、②の任意継続が良いようです。一度国保に加入すると任意継続への切り替えができない一方、逆は可能だからです。
国保と任意継続で異なるのは扶養の考え方。国保には扶養という考え方がなく、加入する人数によって保険料が異なります。一方任意継続では条件を満たせば扶養家族として保険証の追加ができ、追加保険料は不要。つまり扶養家族が多ければ、任意継続を選択する方がメリットがあります。
辞めたら 入ってくるお金は?
■辞めた時に支給される退職金、大きくは2つです。
《退職金制度の種類》
1.退職一時金制度
退職時に退職金の全額を一括で支払う制度
2.退職年金制度
年金形式で退職金を一生涯または一定期間支払う制度
退職金の有無、どの制度を利用しているかは機関によるので、就業規則の確認が必要です。
退職金制度のある医療機関の率は企業よりも少なく、制度があっても勤務年数などの「支払い条件」をみたしていなければ支給はされません。
《一般的に退職金がもらえる病院》
- 大学病院
- 公立病院
- 大規模病院
その他小規模であっても、グループ経営の病院や介護施設など賃金体制の充実した施設では、退職金制度を採用する場合があります。基本給が高く退職金の制度がないといったケースも…。個人経営で小規模な病院は退職金のないところが多いですね。
《退職金の算出》
算出方法は主に2通りの考えによります。
- 給与と勤続年数から計算する →基本給×勤続年数
基本給×勤続年数×給付率
または
固定金×勤続年数
固定金×勤続年数×功績率 - 勤続年数から規定額を支給する
算出の計算方は、病院によりそれぞれ異なります。給付率は自己都合or会社都合など退職理由により6割、7割など病院により規定されるものです。固定金や功績率も各病院により規定があります。
■失業給付金
雇用保険に加入していれば、保険料が給与明細から天引きされており、勤続年数により支給されます。離職日の前の2年間に12ヶ月以上雇用保険の加入期間があることが条件。支給には、求職の意志をもってハローワークに出向き所定の手続きが必要です。
おわりに
いかがでしたか?
看護師は、ライフステージの変化も多い女性が中心の仕事。退職を期に自身の保険や税金、お金について知ることは、これからの生活においても安心につながると思います。
組織に守られているから、よくは知らないことってありますよね。
保険や税金などお金にまつわる社会のしくみ。組織からはずれて個人で動くとき、知っていた方がメリットを受けれるコトも多くあると思います。
変わっていく社会のしくみ。もともとは生活保障の役割をもつ保険や税金ですが、これからは自助努力でのお金の計画が必要となる時代になっていくかもしれません。
これらの活用を知りながら、退職後のこれからにも役立てていきたいですね。
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