起業する看護師が将来にわたりどんどん増えていくことを想像したら?
一体、どんなふうな活躍が期待できるのでしょうね。
医療に限らず看護と掛け合わせることで成り立つビジネス。その方向性は実に様々です。
起業している看護師はいるけれど、まだまだこれから切り開いていくべき道。専門職なのだから、もっと独立するかたちがあってもいいはずです。
医師のアシスタントで終わらない「看護師の起業」、看護師が社会でできることを一緒に考えてみませんか?
これからの医療 ナースのスタイル
10年以上前になりますが、近未来の診療所というテーマで、様々な分野の医師、建築士、医療関係者との間でブース展示の企画をしたことがあります。
近未来ですから、ちょうど今これからにあたりますね。そのときの近未来のイメージは、「自宅に帰る医療、個を重視したパーソナルなケア」でした。
診療所はDrの自宅のように温かく、患者を向かい入れるというもの。病気を診るというより、健康と回復を支援する予防と治療の場。大病院とは違う役割です。
そうして今、在宅医療の必要性が重視され、人の価値観はよりパーソナルなものへと移っています。求める医療もひとそれぞれ。一律でない個別の健康維持~病気の対策や治療が、これからより求められるのではないでしょうか。
近未来の医療の行方を考えることは、自分たちが「こうだったらいいな」と望む医療を描くことにつながります。
未来の医療のカタチは、私たちの望む先にある。
この先「どんなふうな看護サービスが求められるのか」を描くことで、”個人で自立し起業する” 独自のナースのスタイルが見えてくると思います。
看護師辞めて起業家になるって?
看護師として起業する。
ナースが病院の外に出て、提供できる看護サービスはなんでしょう?
忘れてはいけないのは対象者が、在宅での治療を必要を受けている人~健康な人に至るまでということです。在宅で治療中の人から、通院が必要な人、サラーリーマン、主婦、子育て中の人、お年寄りからこどもまで全てということ。
看護師として得た経験や知識を活かしながら、健康でありたいと願う人を対象にした看護サービス。そこでは医療に偏らない看護師だからできるケアが求められます。
というのも、病気になったら治療する場所はあります。健康なら医療や看護はほとんど必要ないかもしれません。
でも病気ではないけれど、健康なわけでもないという人が実際には多い。病気と健康の間の立ち位置で、病気にならないような心身のケアをする人が必要なのです。
生活上に抱える心身の悩みや気になることって?
- アレルギーをどうにか改善したくて、クリニックいったけれど、ただ「化粧をしない!」「何もつけない!」「お酒のまない!」と言われた。仕事してるのにありえない、できるわけない・・
- 身体の調子が悪く色々な検査をしたが、全て異常なし。それでも調子がわるいと伝えたら、うつではないかといわれた。
- 産後心身共に体調がすぐれない
- 子育てに行き詰っている
- 年齢と共に食欲が下がり、食思がなくなってきた
- 介護での世話つかれてしまった
- 肌荒れがずっと気になっている、治らない
- 不調が続く、心身の悩みがある…etr
こういった悩みに対し、日常的に健康を維持したり、回復を支援することで、その人にとっての健康と幸せにつながっていくようなサービスが考えられます。
医療を通して社会でできることを意識すると、看護ケアから少し離れたところにもチャンスがあるはずです。
知りたい!ナースが社会でできること
起業して活躍するナースの方向性は実の様々。実際どんな活動をしているのでしょうか?
以下のようなケースが見られます。
- 産婦人科勤務を経て産後ケアビジネス
- 副業で始めた外国人観光客向け料理教室がいつしか本業に
- 医療機関の開業やヘルスケア分野におけるコンサルティング事業を立ち上げ
- ナースの育成、人材支援を立ち上げ
- 看護師の留学支援・相談
- 臨床経験、海外でのボランティア経験後、講師として独立し教壇にたつ
- ホスピス終末期医療経験し、その経験から訪問看護・訪問介護の事業立ち上げ
- 元看護師が子育て支援事業で起業
- 子育てと看護経験を活かして離乳食から介護職まで子育てと食のケアで事業を展開
…etr。
このように、看護師といっても知識や経験をどのように使うかで、様々な道で起業があります。
高齢者ケアを活かしてのシニアのためのサロンや、看護師+動物好きのドックセラピー、看護師+心からの健康と美容、・・・あなたの次第でいろいろな分野での看護師の経験や興味の活かし方が見えてきませんか?
ニーズに応じた色々なカタチでの提供。看護ケアの活かせるニーズの分だけビジネスがあるのではないでしょうか。
看護のマインドが活きるところに開業ビジネスのチャンスがあります。
おわりに
すべての人の健康でありたいという願い。病気と健康の間に立ち位置での、看護師の視点からのサービスは、これからの起業に活きてくるのではないでしょうか。
長寿の時代、一生健康でいたいその気持ちは誰もがもつもの。
健康意識が高まり未病、予防という言葉が一般的に言われる今、病気を治す医療に偏らない看護ケアの提供が、人々の健康や心の豊かさを感じれる社会つながっていくと思います。