それが患者さんに危害を与えるような大きなミスだったら、「なかったことにしてしまいたい」、「この場からいなくなりたい」そんな気持ちを抱くこともあると思います。
結果的に大事に至らなくても、その時、一瞬でも隠したいと思った気持ちが心に残り、看護師を辞めてしまおうかと思ったり。医療ミスへのプレッシャーを抱えていればこそ、感じる責任感も大きいものです。
ミスを隠してしまう・・落ち込む辞めたくなる時の対処法を一緒に考えてみませんか。
Contents
どんな時ミスを隠したくなる?
ミスを隠したくなってしまう気持ち、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。そんな時、自分がイヤになるし、患者さんにも顔向けできない気持ちになります。
どんな状況でそんな気持ちになるのでしょう?
ミスを隠したくなった経験が私にも・・・あります。それは、ちょっとした油断でおこったミスでした。夜勤勤務の時、高齢の痴呆の患者さんが、ベッドから転落してしまったのです。
抑制帯をしない方針の決まったばかりの頃、危険を回避するためにモニターで患者さんの観察・見守り中のこと。ちょっとした動きを察知してモニターのアラームがなるしくみです。
アラームがついていることに安心していた私は、その時大丈夫だろうとの油断があったのだと思います。アラームがあることで患者さんへの意識が薄れていたのです。
いつも通りの夜勤の巡回、転倒している患者さんを目にした時、さーっと血の気がひくような思いがして、、と同時に どうして?何もしてないのに..、私の責任?と心をよぎったのです。
「どうしよう、このまま横になれば大丈夫じゃないか」、「イヤもしかしたら骨折してるかもしれない。」「仕方がないことだ、痴呆の患者さんなのだから」さーっとそんな考えが頭に浮かんだことを覚えています。
結果、看護師長に報告。翌朝レントゲンをとることで何もなくホッとしました。事故は最小限に留められたのですが、事故処理報告を提出し、その日から病棟の看護師全体で対策を課すことになったのはいうまでもありません。
結果的に大事には至らなかった事故ですが、心にはあの時の気持ちが残っています。
体重の重い患者さんでした。ナース室隣接の部屋でしたから、アラームだけでなくドスンと落ちる音も聞こえたはず...ちょっとした意識の油断が事故を起こしたのだと思います。振り返ることで、その時感じた気持ちはどこからきてるのか、もし同じことがおきたら?もっと大変なミスをおこしてしまったら?どう対処したらいいのかがみえてきます。
ミスを隠してしまう心理
ミスを隠したい・・その気持ちがどこからきているのか考えてみると・・現実から逃れようとしたり、責任ををみとめたくない自尊心、事故を咎められることへの防衛そんなネガティブな感情です。
みとめたくない、大丈夫という過信・・回避
責任を問われる、信頼や信用を失うことの怖さ・・防衛
ミスを隠したいという思いは、このような心理からのもの。
そしてこのような自分にとって不利な状況ととらえれば、回避したり防衛するはたらき、これは人の持ち合わせている心理です。
ミス隠してしまう 落ち込む辞めたい時の対処法
ちょっとした意識の変化で改善策がみつかります。
ミスを隠してしまう 落ち込む辞めたい時の対処法は、、、?
ミスを隠そうとするときの心理と向き合う
ミスを隠そうとする気持ち・・に落ち込むのは、ミスをしっかり受けとめているからこそ。そのときの気持ちをどうにかしたい、許せない気持ちもあるかもしれませんね。
隠そうとするのは人の心理。気持ちをもったことを責めることはありません。せめても苦しいだけだから。その時の気持ちに上手く対処していく方法を考えれば良いのです。
自分の未熟さからくる感情とうけとめれば、自分の欠点を分析し、改善策をみつけることができますよ。
自分の欠点を分析し、改善策を導きだす
ミスをおこした時の状況、心理、とった行動を振り返ってみてください。思い出したくない、触れたくない心の内もしっかり見ることが大事。
ミスの改善に最も大事な考案は、出来事をもとに改善策を導くことです。
自分で状況を分析し考える力を意識することで、仕事でのミスを防げるようになっていくはずです。
ミスはおきるもの。責任に重きをおくより対策に動く
ミスが絶対におきないという状況はありません。ミスはあなたひとりの問題ではなく、いろいろな要因でいつ、どこででも起りうるもの。「ミスは誰にでもある、特別なことじゃない。」ととらえるということです。
だけど医療的なミスは絶対にあってはいけない..ですよね?
“ミスをしてもいい” のではなく、考え方の問題なのです。責任感の強い完璧を目指す人ほど、ミスがおきたとき、隠そうとするはたらく心理。
ミスを重く感じて動けなくなるよりも、「誰にでもあること」と受けとめて自分を許すこと。そうして早く対策に動いた方がはるかにいいはずです。
おわりに
ネガティブな考えが浮かぶとき、自分をまもろうとはたらく心理。全くそういう気持ちを抱かない人はいません。それがわかっていて、「じゃあどうしたらいいか」、という前に進む気持ちがあれば大丈夫。
自分でおこった出来事に向き合い、改善を考える力を意識することで、仕事でのミスを防げるようになっていきます。
そして、ミスから学ぶことは、看護に限らず人生のあらゆる場面において役立つのではないでしょうか。
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