看護師の給料は高いっていうけどほんとかな、他の職種と比べてどうなの?
感覚としての高い低いはあっても、実際のところ看護師の給料の特徴ってあまり考えたことがないかもしれません。
安定したお金がきちんと入ってくればいい。それでもいいけれど、仕事に対する価値=お金ととらえれば、毎月の収入、職業的指標となる年収も気になります。
普段、他と比較することのない看護師の給料と年収。今回はその特徴についてみてみたいと思います。
意外と知らないお金のコト 看護師は高級とり?
一般に高いと言われる看護師の年収、実際のところが気になりますね。
◆医療職の中での収入の高さは・・
1位 医師、 2位 薬剤師、 3位 保健師、 4位 看護師、 5位 助産師の順。
医療職のなかでは低い看護師の給与。
同じ分野での比較から、看護師給与は高くはない・・との見方もあります。
女性職業別では、1位 公認会計士・税理士、2位 医師、3位 大学教授・・・ 看護師は18位。
看護師は大学出より専門卒が中心。収入には学位、学歴も影響しますね。
◆看護師収入額は?
賃金の基本統計調査(H29年度)では、*看護師の平均収入は4,782,700円。一方、全体平均は4,912,000円ですから、看護師収入はわずかに平均を下回ることになります。
*控除前、各種手当を含む額
◆女性の年収としてはどうでしょう?
女性全体の平均は3,778,000円。看護師収入の方が大きく上回る結果です。
看護師は高級とりというイメージは、女性の中で高収入という側面からきているとわかります。
◆安心した職といわれる看護師、生涯にわたる年収は?
年齢的分析では、新社会人世代(20-24歳)での看護師賃金は平均を上回る結果。その後の看護師賃金の上昇はゆるやかで、全体平均と(35-39歳)で逆転。
看護師収入は、20代~30代前半の平均収入が相対的に高いのが特徴です。
◆人手不足というけれど看護師の給与、最近の動向は?
看護師の平均年収はここ5年間で約5~6万円のアップが見られます。ですが労働者全体、女性全体で約20万以上伸びており、これと比較するとこれ看護師賃金は、伸び率が低めに留まっています。
一方で、看護師の賃金は不況下でもほぼ横ばいを維持してきたという推移があり、賃金が景気の動向に左右されにくい職種との見方があります。
看護師の給与と年収の特徴
看護師の給与と年収、分析データからわかる特徴は、
1.看護師の平均年収は全体平均より低い
2.女性平均年収において看護師平均が大きく上回る
3.新社会人の時は看護師は収入は高い
4.看護師年収の伸びは緩やか
では、看護師の給与体系はどうなっているのでしょうか?
他と違う看護師の給与体系
看護師の給与額についてみてみると、
看護専門学校卒の初任給は基本給で20万前後(大卒との差は7千円程度)。これに比べ、一般高専・短大卒では17万(大卒で20万程度)です。
給与に占める手当(給与以外の所得)の支給額比率では、看護師=11.3% ・臨床検査技師=8.6% ・大卒一般女子会社員=8.3% ・薬剤師=6.6% ・キャビンアテンダント=3.7% という結果。
夜勤などの特別な手当ての充実も看護師の給与の特徴。他職種と比較しても、看護師の手当が高いといえます。
給与=基本給+固定手当(基本給以外の支給)
看護師はこの基本給が高く、資格や夜勤など職務に対する手当が充実しているので、一般に勤務する同年代と比較しても20代では高級取り。ですが昇給額は少ないので、長く働いていく程、他の職種との給与額の差が縮まっていきます。
基本給が高めで手当ての支給率が高い、一方で昇給は緩やかというのが、他と比較しての看護師の給与体系の特徴といえますね。
おわりに
さて、看護師の給与についてみていきましたが、いかがでしたか?
給与の高い低いは労働対価に対する感じかたの違いによるもの。労働の内容と得るお金を天秤にしてとらえているのですが、実際のところを客観的に知ることも大事です。
お金を常に意識し利益を得る仕事では、給与も労働対価としてとらえ正当な基準、評価を求めるもの。
ですが、定期的に安定した収入が得られる看護の職では、自分の給与に対して客観的に見ることは、あまりしないかもしれません。
お金を労働の価値として意識することは、働き方を考えることにもつながります。
専門職である看護の仕事。将来に渡って安定した給与が得られるというのが魅力です。けれど、終身雇用、一生安定という概念もなくなってきている今の時代。
これからは、組織に所属するだけではない、お金も仕事も自立した考えが必要になってくるかもしれませんね。
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